結局のところ、もうすべてが聞かされていることだ。神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである。
伝道者の書12:13
伝道者の書を読むと「空しい」とか「空の空」などと言った、あまり前向きになれない言葉が多く出てきます。
また、「日の下」という言葉も28回も使用されているそうです。
日の下である、この世。
この世で得る事が出来る「満足」や「満たし」は一時的なものであり、直ぐに過ぎさるもの。
この世が与えるものは、私たちを一時的にしか満たす事が出来ず、結局は虚しく感じるものなのです。
結局のところ、ソロモンは神への信仰にしか意義が無いという結論をだしています。
ソロモンは私たちにも、一時的な快楽よりも永遠の神を求めるように書いています。
一般的には、伝道者の書はソロモンが記したと言われています。
ソロモンは若くして王となり、主に ‟何が欲しいか” と尋ねられた時に
‟ 人々を正しく裁く事が出来る知恵を与えて欲しい”と願い、
主は知恵を富、名声まで与えられたのです。
ソロモンの噂は他国にまで届き、近隣諸国を治める王になったのです。
そして他国との平和を保つ為、その国々の王の娘を妻に迎えたのです。
700人の妻と300人の側女がいたのです。
そしてソロモンは晩年、その妻たちが持ち込んだ偶像を一緒に拝むようになってしまったのです。
ソロモンはどうしてこのような過ちを犯してしまったのでしょうか。
ソロモンのような人が…
ソロモンは主を愛していました。
主への愛や信頼が無くなった訳ではないのです。
多分… ソロモン自身も気が付ない位、少しずつ少しずつ自分の重点の比率が変わって来たのではないかと思います。
ソロモンは常に、気を配らなければならない問題に囲まれていました。
自国だけでなく、多くの国を治めなければならない。
また妻が1人1人と増える度に、妻たちとの距離感もバランスが必要だったのではないでしょうか。
主が与えて下さった、知恵、富、名声が、彼を思い煩わすものへと移行してしまったのではないかと思います。
この世的な考えを入れてしまい、心が乱され、人間的な方法で対処する…
そして、取り返しがつかないと思われる程、主からかけ離れた所に自分がいる事に気付くのです。
地球が太陽を中心として公転するように、私たちも主を中心に歩む必要があるのです。
しかし、いつの間にか、この世を中心とした流れに身を持って行かれてしまうのです。
私たちは、自分の中心である主を見つめ歩まないといけないのに、
ついついこの世の出来事、自分を取り巻く環境に目をそらしてしまい、
そこに気持ちが持って行かれてしまうのです。
ソロモンは、主とかけ離れた自分を見つめ思うのです。
主と共に歩まない人生は「空の空」であると。
「人生は虚しいものだ」と。
そして伝道者の書の最後に書かれているのが、今日の御言葉です。
人間にとっての最善は、主を恐れ、主の命令を守って生きる事。
というのが、ソロモンの結論だと思います。
日々、私は今、自分の中心に何を置き、何を見つめて歩んでいるのだろうか…と考える事が大切だと思いました。
今日も、主を見上げ歩む一日となりますように!!
「主よ。あの土地を私たち(LOVE BIBLE)に与えて下さい!」