私は、私を強くしてくださる方によって、どんなことでもできるのです。
ピリピ4:13
昔、学生の時に読んだ本、松下幸之助さんを思い出しました。
松下幸之助さんは「あなたの成功の秘訣は何ですか」と聞かれ3点あると答えました。
➀ 貧しい家庭に生まれたこと。
② 学歴がないこと。(小学校中退)
③ 身体が病弱であること。
「これが成功の秘訣? 失敗の秘訣じゃなくて??」とビックリしました。
多くの人がマイナスと見られる条件を、見事にプラスに変えたのです。
これは簡単な事ではないと思います。
私がこのような条件を持っていたら、成功しよう!という発想さえしなかったと思います。
もし私だったら・・・自分の持って生まれたこれらの条件を理由に、自分は努力をした所で、大したことは出来ないと、卑屈な思いを当たり前のように持っていたのではないかと思います。
自分には到底できない、どうすることも出来ないといった事態に直面することがあります。
その時、私たちはどうすればよいでしょうか。
聖書の中にも、窮地に追い込まれた、ユダの王ヨシャファテがいます。
ヨシャファテは、預言者エリヤやエリシャからも高く評価された人物です。多くの者に愛され信頼され、北のイスラエルの悪王たち、アハブ、ヨラム、アハズヤからも頼りにされていた王でした。
しかし、悪王アハブの娘を息子のヨラムの嫁に迎えさせるという過ちを犯してしまい、この過ちが国全体の危機にさらされたのです。
「私たちの神よ。あなたは彼らをさばいてくださらないのですか。私たちに立ち向かって来たこのおびただしい大軍に当たる力は、私たちにはありません。私たちとしては、どうすればよいかわかりません。ただ、あなたに私たちの目を注ぐのみです。(Ⅱ歴代誌20:12)」
民もヨシャファテも、四面楚歌状態です。
続きの13節を見ると「ユダの人々は全員主の前に立っていた。彼らの幼子たち、妻たち、子どもたちも共にいた。」とあります。
ユダの民全てが、幼子までもが共に祈ったのです。
主はそれに答えて下さり、「あなたがたは、このおびただしい大軍のゆえに恐れてはならない。気落ちしてはならない。この戦いはあなたがたの戦いではなく、神の戦いであるから。」と戦い方を教えて下さいました。
南ユダは九死に一生を得たのです。
主は、ヨシャファテに、暗闇からの脱出の道をも備えていました。
どの様な立派な人であっても、窮地に追い込まれてしまう事があるのです。
どの様な信仰者であっても、過ちを犯してしまう事があるのです。
今ある、目の前に迫ってくる問題が、自分の過ちが引き起こした物であっても、そうでなかったとしても、窮地は窮地なのです。
それを無かったことには出来ず、時間も流れているのです。
嘆いていても何もなりません。
ヨシャファテがしたように、主の前にひれ伏し祈るのです。
私を含め多くの人は、解決できない問題に直面した時、その事が起きた理由を探します。
「どうしてこのような問題が私に降りかかってくるのだろう?」「私の何がいけなかったのだろう・・・」
私たちは窮地に、目も心も奪われてしまうのです。
私たちに出来ることは何も無いような状況にあっても、私たちには、主と言う、祈りと言う「砦」があります。
まず、砦が与えられている事、自分には出来ない事でも、主には出来ると感謝しましょう!
オーストリアの精神科医、アドラーは「マイナスをプラスに変えることは、人間だけに与えられた能力である。」と言いました。
これは、主が与えられた能力です。
今日の御言葉、「私は、私を強くしてくださる方によって、どんなことでもできるのです」と告白したのは、パウロです。
主を信頼する事こそが、パウロの大きな働きの「原動力」だったのです。
今日も、主にあってプラスな一日をお送りください!