モルデカイはエステルに返事を送って言った。「あなたはすべてのユダヤ人から離れて王宮にいるから助かるだろうと考えてはならない。
もし、あなたがこのような時に沈黙を守るなら、別の所から、助けと救いがユダヤ人のために起ころう。しかしあなたも、あなたの父の家も滅びよう。あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、この時のためであるかもしれない。」
エステル4:13-14
聖書を見ると、「イザヤ書」「ヨシュア記」など人の名前がついた書物があります。
その中で「ルツ記」「エステル記」の二つだけが、女性の名前の書物なのです。
今日は「エステル」について分かち合いたいと思います。
ユダヤの国がある時、戦争に負け、両親を亡くしたエステル。養父モルデカイに育てられました。
エステルはとても美しい女性で、ペルシャの王妃に選ばれました。 当時ユダヤ人は迫害にあっていた為、エステルは、自分がユダヤ人だと伝えずに王妃となりました。
ある日、ユダヤ人が大嫌いな、ハマンという大臣が「ユダヤ人を全員皆殺しにする」という法案を作りました。
エステルは自分がユダヤ人だと言えず、黙っていました。養父モルデカイはエステルに手紙を出しました。その手紙の内容が今日の御言葉です。
「あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、この時のためであるかもしれない。」
エステルは立ち上がり、モルデカイを通して、ユダヤ人を集め断食をお願いしました。
王様に呼ばれても居ないのに、王宮の内庭にいる王様に近づけば、男女問わず死刑にされるという法があったからです。
エステルは死ぬ覚悟を持って、王様にお願いすることを決心しました。
一方、ハマン大臣は、自分に対して、ひざまずかないモルデカイが気に入らず、難癖をつけ処刑にしようと柱を建てました。
ある晩、王様は、宮廷の日誌を読み上げさせていました。すると、昔の日誌に、王を倒そうと企んだ2人の男を、モルデカイが知ら
翌朝、ハマン大臣がモルデカイの処刑を提案しようと、王様を訪ねました。すると、王様は「モルデカイに褒美を与える」と言うのです。ハマン大臣は仕方なく、処刑の提案を断念しました。
断食の期間が終わり、エステルは、王様とハマン大臣の前で、「王様のお心に叶うなら、私と私の民族ユダヤ人の命をお救い下さい。ユダヤ人たちは、もうすぐ滅ぼされようとしているのです。」と言いました。
王様は、その様な恐ろしい企てたのが、ハマン大臣だと知り、近くにあった柱にハマン大臣を吊るし、処刑しました。 ハマン大臣は、自分がモルデカイを処刑しようとして用意した柱で、自分が処刑されたのです。
エステルの命をかけた行動により、ユダヤ人滅亡は避ける事が出来ました。
エステルは、時を見分ける事が出来、自分の使命を果たすことができました。
「神のなさることは、すべて時にかなって美しい。(伝道者の書3:11)」の御言葉が思い出されます。
エステルが王妃に選ばれた事。
モルデカイが昔、手柄をあげていた為、処刑されなかった事。
エステルの両親の死でさえ、時があったんだなと思います。両親との別れがあってこそ、モルデカイに育てられ、王妃になったのです。
人生の一つ一つに意味があるのです。
主は、私たちに住む時代と場所を与えられたのです。
私たちも、エステルの様にそれぞれ、使命や目的が与えられているのです。
時を見分け、行動できるクリスチャンとなれますように!
お祈りいたします!