ヤコブはひとりだけ、あとに残った。すると、ある人が夜明けまで彼と格闘した。
ところが、その人は、ヤコブに勝てないのを見てとって、ヤコブのもものつがいを打ったので、その人と格闘しているうちに、ヤコブのもものつがいがはずれた。
するとその人は言った。「わたしを去らせよ。夜が明けるから。」しかし、ヤコブは答えた。「私はあなたを去らせません。私を祝福してくださらなければ。」創世記32:24-26
神様からの祝福が欲しいですか?
誰だって欲しいと思います。
しかし、主の祝福をどれ程願っているでしょうか。
祝福? 祝福された方が良い!
今のままでも良いけれど、できるなら私も祝福されたい~!
絶対に絶対に祝福を頂きたい!!
と、人それぞれ、祝福を願う思いが違うと思います。
聖書の中に、凄く凄く祝福にこだわった人が居ます。
双子の兄弟であるエサウとヤコブの、弟であるヤコブです。
ヤコブは、兄エサウの「長子の権利」を切に求めました。
猟から帰って来たエサウは、ヤコブにパンとレンズ豆の煮物を求めました。
ヤコブは長子の権利と引き換えに食べ物をあげたのです。
そしてエサウに誓わせました。
そして父イサクが自分の死期を悟り、兄エサウを祝福しようとした時、
母リベカの入れ知恵により、ヤコブは父を騙し、自分をエサウだと言って祝福を奪ったのです。
兄を騙し祝福を奪ったり、長子の権利を手に入れたり…
私たちの目には、ヤコブの強引さが気になります。
ヤコブは自分がとった行動により、長年に渡り苦労を強いられる時間を過ごす事になりました。
しかし結果的には、主はヤコブを祝福されました。
人を騙してでも祝福を手に入れるのは良い事なのか…?
もちろん、そうではないと思います。
しかし、聖書に書かれている部分から分かる事は、
兄のエサウは長子の権利を軽んじていた事が分かります。
そして、ヤコブは「絶対に、絶対に祝福を受けたい!!」という願いが強かった事が分かります。
ヤコブが人を騙したという罪。
エサウが長子の権利を軽んじていたという点。
へブル書にはエサウについてこのように記録されています。
「また、不品行の者や、一杯の食物と引き替えに自分のものであった長子の権利を売ったエサウのような俗悪な者がないようにしなさい。(12:16)」
自分に与えられていた祝福を軽く考えていたエサウは「俗悪な者」と表現されています💦
エサウは生まれた時から長男であり、自分に長子の権利がある事を知っていました。
まさか本当に、一食の食事でその権利を無くすなんて思ってもなかったかもしれません。
反対に、ヤコブは主の祝福を非常に重要視していたのです。
そして、ヤコブは父イサクを騙し祝福の祈りを受けました。
ヤコブは、祈りに「力」があり「絶対的」だと信じていたのです。
兄を出し抜いてでも、祝福の祈りを自分に求めたのです。
良い様に解釈すると、
主の祝福なしでは生きて行けない。
自分の人生に主の祝福が絶対的に必要!
だと渇望していたのです。
主はこの双子においてのどのように判断されるのか、
私たちには分からない部分もあります…
聖書を読んで分かる事は、ヤコブは祝福を切に求め、
結果的に神さまは、切に願い求めたヤコブに祝福を与えられたという事。
この話の箇所では、この双子が対照的に書かれているので、
どうしても、ヤコブは「嘘をついて父を騙し奪い取った」という印象があり、
兄エサウは「弟に奪われた」という印象があります。
しかし、私たちもある面、ヤコブと一緒だと思います。
罪を犯しながら生き、時には我を通しながら、主に祝福をや願いを祈っているのです。
主は、罪を犯してしまうという点より、
飢え渇きの心を持って主に祝福を願う…という点を重視されている様に思いました。(だからと言って罪を犯して良いという意味ではないです)
あなたがたのものにならないのは、あなたがたが願わないからです。(ヤコブ4:2b)
あなたがたがわたしにとどまり、わたしの言葉があなたがたにとどまるなら、何でもあなたがたのほしいものを求めなさい。そうすれば、あなたがたのためにそれがかなえられます。(ヨハネ15:7)
ヤコブは、イサクから祝福の祈りを受けてから、兄エサウを恐れ家を出ました。
その夜にヤコブは「ある人」と出会い、夜明けまで格闘したのです。
そしてある人は、ヤコブに勝てないと分かり、去る事を願った時、
ヤコブは「私はあなたを去らせません。私を祝福してくださらなければ」と言いました。
ヤコブは祝福を重要視し、一度の祝福の祈りに大きな祝福が約束され成就さえると固く信じていたのが分かります。
私もヤコブのように…
主の祝福を絶対に受けたい!
主の祝福なしでは生きて行けない!
このような上渇いた思いを持って祈っていくべきだと改めて思いました…
切に求める者にはあたえて下さるのだから!
「主よ。あの土地が私たち(LOVE BIBLE)に与えられますように!」