思い通りの人生を歩めない時【Ⅱペテロ3:8-9】

2023年

しかし、愛する人たち。あなたがたは、この一事を見落としてはいけません。すなわち、主の御前では、一日は千年のようであり、千年は一日のようです。
主は、ある人たちがおそいと思っているように、その約束のことを遅らせておられるのではありません。かえって、あなたがたに対して忍耐深くあられるのであって、ひとりでも滅びることを望まず、すべての人が悔い改めに進むことを望んでおられるのです。

Ⅱペテロ3:8-9

先日、ある姉妹の証を聞きました。

私が姉妹と知り合ったのは、私がクリスチャンになる前。

ですから、今回聞いた証は、私が知らない彼女の求道中の話だったのです。

ここに載せ分かち合えないのが残念なのですが、

25分の証。私は3回続けて聞き号泣しました。

教会に導かれ、植物が育つように信仰がスクスクと育てば良いのですが、

信仰生活も、雨が降り、風が吹き、時には台風に見舞われたりするのです。

そして、今までに経験した事がない、満たされた時間を過ごす時もあります。

かと思えば、喜びが溢れるような思いがピタッと止まり、主が遠く感じ「主の不在感」を感じる時もあるのです。

証を聞きながらその様な事を考えていると、

モーセを思い出しました。

モーセも生まれた時は、エジプトのファラオ王が、ヘブライ人の男の子を殺すように命じた時です。

しかし、不思議な方法でモーセは生き延びただけでなく、実の母親に育ててもらう事が出来たのです。

そればかりか、エジプトの最高の教育を受け、豊かに成長したのです。

40歳の時に、同胞がエジプト人に打たれるのを見て、モーセはそのエジプト人を殺してしまいました。

そしてモーセはエジプトでの生活を捨て、ミデアンの地に逃げたのです。

エジプトでは最高の水準の生活を40年過ごし、一回の殺人を通して、モーセはミデアンの地で40年、身を隠して生活したのです。

ミデアンの地とは「荒野」です。

一番さげすまされている「羊飼い」という職業を40年間余儀なくされたのです。

モーセは、同胞の打たれる姿を見て立ち上がったのです。

モーセは自分だけの身の安全だけを望むのではなく、同胞を哀れみ助けようとする思いが湧き起こったのです。

しかし、殺人という大きな罪を犯してしまい、逃亡生活を余儀なくされたのです。

モーセは40年間、何を考え生きたのでしょうか。

モーセに希望はあったでしょうか。

主はこのモーセの失敗を通して、モーセは主が用いられる姿に変えられたのです。

モーセの何でもできるという高慢な思いを、粉々に砕かれたのです。

主は、80歳になったモーセに「あなたを遣わそう」と語られたのです。

そして ‟出エジプト” という偉大な歴史に残る働きをしたのです。

生まれた時から、モーセには何か特別な主の計画がある…と誰もが聖書を読み、そう感じると思います。

しかし、主はモーセが順調に霊肉共に成長し、‟出エジプト”のリーダーとしての器を徐々に備え、用いるという事をされなかったのです。

モーセは40歳にして、持っていたものを全て失うという時間を過ごしました。

プラス、プラス、プラス、と徐々に信仰や人格が備えられ導かれるのではなく、

モーセが生まれた時は、主に守られプラスだったものが、一度の失敗によりモーセはゼロを通り抜け、マイナスになったように感じます。

モーセの人生は、プラス、マイナス、プラス…

…私たちの信仰生活も同じように思うのです。

上がったり下がったり。

主に満たされた日々を過ごす事もあれば、主を遠くに感じる日々もあるのです。

昔、この様な話を聞いた事があります。

『クリスチャンは、人生が自分が思い描くような人生を、簡単には進んで行かないという事を知っていなければならない。

私たちを導く聖霊さまの働きは、私たちの感覚には、時には遅れたり後退したように感じる事がある。

信仰は弓矢のよう。

弓矢は、後ろに引かなければ、前へは飛ばない。

後ろに引けば引く程、遠くに飛ぶ。

主の導きも弓矢のような性質がある。

私たちクリスチャンは、この法則を知らないといけない。』

このような内容です。

主を遠くに感じる時…

思い通りに事が進まない時…

主が祈りに答えて下さらない時…

主が弓を後ろに引っ張っているのかもしれません。

引っ張られれば引っ張られる程、遠くへ飛ぶ…

主が引っ張られている時、私たちの目にはマイナスに感じてしまうのです。

私たちに出来る事は、どの様な時も、主を信じ主が必ず答えて下さると信じて待つ事。

姉妹の証を聞いて、

主は弓を引かれる時もある。

私たちは、主に待たされている様に感じるが、

主も、私たちが整うのを待って下さっているのです。

今日も主を見上げ、今日も主を選択し、信じて歩みましょう!!

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