30 その後、ロトはツォアルを出て、ふたりの娘といっしょに山に住んだ。彼はツォアルに住むのを恐れたからである。彼はふたりの娘といっしょにほら穴の中に住んだ。
31 そうこうするうちに、姉は妹に言った。「お父さんは年をとっています。この地には、この世のならわしのように、私たちのところに来る男の人などいません。
32 さあ、お父さんに酒を飲ませ、いっしょに寝て、お父さんによって子孫を残しましょう。」
33 その夜、彼女たちは父親に酒を飲ませ、姉が入って行き、父と寝た。ロトは彼女が寝たのも、起きたのも知らなかった。
34 その翌日、姉は妹に言った。「ご覧。私は昨夜、お父さんと寝ました。今夜もまた、お父さんに酒を飲ませましょう。そして、あなたが行って、いっしょに寝なさい。そうして、私たちはお父さんによって、子孫を残しましょう。」
35 その夜もまた、彼女たちは父に酒を飲ませ、妹が行って、いっしょに寝た。ロトは彼女が寝たのも、起きたのも知らなかった。
36 こうして、ロトのふたりの娘は、父によってみごもった。
37 姉は男の子を産んで、その子をモアブと名づけた。彼は今日のモアブ人の先祖である。
38 妹もまた、男の子を産んで、その子をベン・アミと名づけた。彼は今日のアモン人の先祖である。
創世記19:30-38
アブラハムとロトの関係を簡単に書きます。
アブラハムと甥のロトは、主の示しを受け一緒に約束の地、カナンを目指しました。
しかし旅が長くなり、家畜や荷物も増え、アブラハムとロトの家畜を飼う者同士でケンカが始まり2人は別々に旅をすることになりました。
アブラハムはロトに先に土地を選ばさせました。ロトは、ヨルダンの低地全体を選びました。
その地はツォアルのほうに至るまで、主の園のように、またエジプトの地のように、どこもよく潤っていたからです。一方、アブラハムは荒野を進んでいったのです。
しかし、ロトが選んだ町は、実は邪悪で神さまに多くの罪を犯す人々が住む町だったのです。
ロトは、アブラハムの執り成しの祈りによって、破滅から辛うじて救いだされました。(創19:20)
今日の聖書の箇所は、ロトがソドムとゴモラから脱出した続きの話です。
ロトと娘二人は、洞窟に身を置いたのです。
そして娘二人は、父ロトに酒を飲ませ、身ごもった話です。
初めて読んだ時は「これって本当に聖書に載せる話?」と思いました。
始め、アブラハムとロトは主から祝福を受け一緒に旅をしたはずです。
しかし、アブラハムから離れたロトは、娘を身ごもらせてしまうという大きな罪を犯したのです。
どうして、ロトは堕落していってしまったのでしょうか?
ロトは、主に求めなかったからです。自分の目に映るものを基準とし選び取ってきたのです。
アブラハムと別れ、先に土地を選ぶ時「主の園のように、またエジプトの地のように、どこもよく潤っていたから」と書かれています。
ロトは、主に祈って選ぶのではなく、自分の目に映る、豊かな町と荒野を天秤にかけ、豊かに見える町を選んだのです。
また、ロトは娘と逃げる時に、御使いはロトに「低地にもとどまらず、山へ逃げなさい」と言われましたが、ロトは「そこまで逃げれません。」と嘆き「小さな町ツォアルに逃がして下さい」と懇願したのです。
ロトの信仰が、娘たちにも影響したのです。
31節を見ると「この地には、この世のならわしのように、私たちのところに来る男の人などいません。」と言っています。
「この世のならわしのように」とあるように、世の中的な常識を基準に考え、主に祈ることなく、自分が考えられる方法を用いて、大きな間違いを選んでしまうのです。
そして、姉と妹は男の子を一人ずつ生みました。
ロトの娘たちが生んだ子どもは、一人はモアブ人の先祖となり、もう一人はアンモン人の先祖になりました。
そして、モアブ人も、アンモン人も、神を畏れぬ偶像礼拝の国となり、イスラエルの民に、姦淫と偶像崇拝の罪に陥らせる原因となったのです。
ロトの信仰のズレが、民族全体を巻き込むものへと繋がって行ったのです。
私たちは、この世の基準で動く社会の中に身を置いています。特にクリスチャンの少ない国の中で生きています。
日々、聖書通読、祈り、賛美を通してないと、私たちの信仰はズレが生じてしまうのです。
意識して主との関係を深める必要があるのです。
一つ一つの選択が、のちに取り返しがつかないほど、ロトの娘たちのように大きな影響を及ぼしてしまう事になるかもしれないのです。
今日も、主にしっかり繋がっていれますように、、、
聖書を読みましょう!祈りましょう!