忘れていた祈り【箴言19:21】

2022年

人の心には多くの計画がある。しかし主のはかりごとだけが成る。

箴言19:21

 

昨日、子どもの写真の整理をしていて、思い出したことがある。

結婚して丁度1年後に第一子を出産。

第一子を妊娠したと分かった時、男の子でも女の子でもどっちでもいいな!と思った。

無事に出産を終え、第一子は男の子が与えられた。

性別にこだわりはなく、初めての子どもが与えられ、日々楽しく過ごした。

6歳違いで第二子を妊娠。

この子は男の子かな、女の子かな・・・と思いながら

男の子だと兄弟で同性だから男の子でもいいけれど、

できたら女の子も育ててみたいなとも思った。

出産間近になり、病院の先生が「性別聞きますか?」と言われ「はい!!」と答えると

「男の子ですね!」と言われた。

先生の言葉を聞いたその瞬間、忘れていたことを思い出した。

「あー--なるほど!! もし第三子を妊娠しても男の子になるのか~!

私は女の子を産めないんだ!」と思った。

 

20代の時に、主に献身することを決めた。

韓国の神学校へ導かれ、1年間、韓国語を学び、神学大学に編入という道が開けた。

日韓関係は今のようにK-POPなどない時代。

韓国での生活は楽ではなかった。初めて差別されるという事を体験した。

日本人であるということだけで、「私は日本も日本人も嫌い!」と初対面に第一声で言われる。

今まであまり人間関係で苦労したことがない私にとっては、

韓国での生活は辛いことが山ほどあった。どこに行っても韓国人で逃げ場がなく

傷ついた思いを誰かに聞いて欲しいと思っても相談相手は韓国人しかいない。

人には相談できない状況。

日本人である私は肩身も狭く、どこに行っても日本人だと分かると

私にとっては耳障りな事を言われる日々だった。

結局、韓国には3年半生活し、その間、毎日のように一人涙することが多かった。

「竹島は何処の国の物か?」「日帝時代、日本人は何をしたか知っているのか?」

自分で解決できない問題を次から次へと投げかけられる。

私は韓国に何をしに来たのだろう? 悲しい涙を流す日が多かった。

何度も「主よ。もう日本に帰りたいです」と祈った。

その度に心に示されるのは

「今、帰ったらあなたは、一生韓国人の事、嫌いだよね?

韓国人も私の愛する子どもだよ。」

 

1人悲しい涙を流しながら、自分の母親に申し訳なくも感じた。

私がこんな涙を流してるなんて母親が知ったら、心を痛めるだろうなと思うと

もっと悲しくなった。

「神様!!! 私、将来もし結婚したとして、もし子どもを産んだとしたら、、、

女の子だったら絶対にあなたに捧げません!!

女の子がこんな辛い思いをするのは耐えれない。私は絶対に絶対に捧げませんから!!!」と

怒り交じりで泣きながら祈ったことがあります。

 

病院の先生に「男の子ですね!」と言われた瞬間に自分が昔祈ったことを思い出した。

「なるほど!! 私には女の子を与えるつもりはないという事ですよね?

つまり子どもも献身することを望まれてる…」

 

長男は今、神学校へ進学し、

次男はまだ中学生。信仰はあるものの将来の夢は全く違う方向を向いています。

でも遠回りをしたとしても、次男も必ず献身すると思います。

主への祈りは絶対に聞かれますから。

 

韓国での生活は辛く苦しい事が多かったですが、

「徹底的に主に依り頼む」という事を学べたと思います。

逃げ場がない状態で、涙ながらに文句を言える相手は主だけでしたから。

これから先というのは全く見えず予想もできず、

自分が「旅人」だと身に染みて感じる時間を過ごせました。

韓国へ留学し、辛い日々を過ごせたことを、今は本当に良かったと思っています。

主の祝福により3年半、主だけを寄り頼む訓練が出来たのですから・・・

 

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