信仰の余白を持ちたい…【ヨハネ6:8-9】

2025年

弟子のひとりシモン・ペテロの兄弟アンデレがイエスに言った。
「ここに少年が大麦のパンを五つと小さい魚を二匹持っています。しかし、こんなに大ぜいの人々では、それが何になりましょう。」

ヨハネ6:8-9

最近、12弟子の中の「アンデレ」に会ってみたい!と思っています。

どうしてそう思い始めたかというと…

5つのパンと2匹の魚の話を読んでいる時にそう思ったのです。

この話は、四つの福音書に全て記録されています。

四つを読み比べて見ると、

主が弟子に向かって「あなた方で、何か食べるものをあげなさい」と言われています。

しかし、ヨハネの福音書のみ

主は「どこからパンを買って来て、この人々に食べさせようか。」

と、ピリポを試して言われたと記録されています。

最終的に、アンデレが子どものお昼ご飯である

5つのパンと2匹の魚を主に差し出したのです。

ヨハネの福音書のみが、ピリポとアンデレという名前を記録しているのです。

主は、ピリポに意図をもって尋ねたのに、

用いられたのはアンデレの行動だった…

どうして、主は最初からアンデレに聞かずにピリポに聞いたんだろう…

これはどういう意味だろう?と思ったのです。

ピリポって、ベツサイダ出身(ヨハネ1:44)です。

この奇跡が起こった場所も、ベツサイダの近く(ルカ9:10)。

つまり、ピリポはこの辺に土地勘があったのです。

また、主の問いかけに対して

すぐにこのような返事をしています。

「一人ひとりが少しずつ食べるにも、二百デナリのパンでは足りません。」

合理的で、現実的。

きっと責任感も強いタイプだったのかもしれません。

一方、アンデレは…

聖書の中ではあまり多くは語られない弟子…

アンデレは、ヨハネの福音書1章で

最初にイエスに出会った弟子の一人。

アンデレは主に出会った事を、直ぐに兄弟シモンに伝え

シモンをイエスさまのもとに連れて行きました。

アンデレは、大切な人にもその喜びを伝えたい

自分だけの信仰で満足しない人…。

静かな性格だったようですが、

でも確実に人をイエスのもとへ導く人と言えると思います。

ヨハネ12章では、

祭りの時にギリシア人たちがイエスに会いたいと願い、

アンデレとピリポのもとに来ます。

アンデレは、その願いをイエスに伝えました(ヨハネ12:20-22)。

当時、異邦人(ユダヤ人以外)に対して閉鎖的な雰囲気があったはず。

それでもアンデレは、国や立場の違いを越えて人を受け入れる心を持っていたのです。

また、彼はヨハネの弟子でしたが、

ヨハネが「見よ、神の小羊だ」(ヨハネ1:36)と言ったのを聞いて、

すぐにイエスについて行き、

その日をイエスと一緒に過ごした。と記録されています。

アンデレは、自分の先生(バプテスマのヨハネ)に執着せず、

真理を見た瞬間にすぐに心が動く素直さを持っていたのです。

(これはヨハネの願いでもありました)

そして、アンデレについて記録されているのが

今日の御言葉の箇所。5つのパンと2匹の魚です。

男性だけで5000人。

女性と子どもを入れれば、優に1万人は超えるはず。

1万を超える人たちの食料の準備をするように言われたのだから

私なら常識的に、業者の様な人を探してしまいそうです。

アンデレは群衆の中から、一人の少年の小さな弁当を見つけ、

「ここに大麦のパン五つと魚二匹を持っている子どもがいます。」

と、イエスさまに差し出しながら

すぐにこうも付け加えます。

「こんなに大勢の人では、何の役にも立たないでしょうが……」

アンデレは空気が読めない人だったのではなく

常識的な状況を理解できる人。

それでも、差し出してみようと思えた!というのが素晴らしい!

この話を通して…

常識的で現実的な思考を持ったピリポは、

「信仰の余白」がなかった言えるかもしれません。

私も問題が生じると

『できる/できない』『こうあるべき』で

即断したくなります。

主の働きが介在する余地を残さないのです💦

疑問や不安は持ちながらも、

同時に「もしかしたら主は別のやり方をされるかもしれない…」と

いう「信仰の余白」…

心にスペースを持たせる必要がある…💦

主は、私たちに完璧なものを求めておられない…

むしろ、

「これしかないんです…」「これでは不十分です…」

と思うものを通して働かれる主。

大切なのは、

どれだけ立派なものを持っているかではなく、

どれだけ無力な自分を素直に差し出せるか…。

アンデレのように、小さな恵みに気づき、

それを主に委ねる信仰を持ちたい――

アンデレのように

「信仰の余白」を持てるような弟子になりたい…

PS. 今日も、心を込めて一言、心の中でお祈りお願いします。「主よ。あの土地が私たち(LOVE BIBLE)に与えられますように!」(ブログ2023.04.28~)

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